長野県長野市に本拠を株式 会社電算(以下、電算)は、独立系のSI企業として公共および民間の顧客に対してさまざまなITソリューションを提供する企業。公共分野においては長野県を中心に、全国の自治体に対してソリューションを提供しており、また民間分野においても多種多様な業種の企業を対象に幅広いソリューションを展開している。近年では特にリース業界に特化したパッケージ製品が数多くのリース企業に採用されており、急速にシェアを伸ばしている。
加えて同社はデータセンター事業も長らく手掛けており、自社運営のデータセンターで顧客のシステムを預かっているほか、IaaSおよびSaaSのクラウドサービスも幅広く展開している。
そんな同社が現在力を入れている活動の1つに、「働き方改革」がある。同社 取締役 吉川満則氏は、その背景について次のように述べる。
「育児や介護のために職場を離れざるを得ない社員に対して、自宅でも仕事を続けられる環境を提供する必要があると考えていました。社員の側からも、『育児や介護の空き時間に仕事をしたい』という要望が寄せられていました。そこで2017年から、在宅勤務のための仕組みや制度の整備に向けた検討を始めました」
社員が自宅にいながら仕事ができるようにするには、テレワーク環境の整備が必須だった。そこでまずは、社員が自宅のPCから社内のシステムにアクセスできる仕組みを整備するところから始めた。当初は自宅のPCからオフィスのPCに対してリモートアクセス接続し、遠隔操作を行うソリューションの導入を検討した。また外部のソリューションを導入する案のほかにも、自社でリモートアクセスの仕組みを独自に開発することも検討したという。
こうして幾つかの案を比較検討した結果、最終的に同社が選んだのが、アイネットの仮想デスクトップサービス「VIDAAS by Horizon」を使って自社専用の仮想デスクトップ環境を構築するという方法だった。