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導入事例

株式会社WorkVision

導入企業
株式会社WorkVision
https://workvision.net/
業種
情報処理サービス
導入サービス

ポイント

  • 少ない人員でも効率的に運用できる
  • シンプルで使い勝手に優れた管理コンソール
  • 担当者のきめ細かく柔軟な対応

「安心の国産クラウド」をベースに自社ブランドのIaaSサービスを新規立ち上げ

 中堅・中小企業や公共機関向けのSIソリューションを幅広く展開するWorkVisionでは、自社ブランドのIaaSサービスを新たに立ち上げるに当たり、そのクラウド基盤としてアイネットのマネージドクラウドサービス「Next Generation EASY Cloud®(NGEC)」を採用。2021年6月に「WorkVisionクラウド」としてサービス提供を開始して以降、右肩上がりでユーザー数を伸ばし続けている。


クラウド時代を見据え自社独自のIaaSサービスの提供へ

 1990年に設立され、現在は東京都品川区に本社を構える独立系SI企業の株式会社WorkVision(以下、WorkVision)。古くは1950年に設立された川崎タイプライタ株式会社を発祥とし、その後複数の東芝関連企業が合併を繰り返しながら、やがて東芝グループを代表するSI企業へと規模を拡大してきた。
 現在は東芝グループから離れ、芙蓉リースグループの一員として主に中堅・中小企業向けのSIソリューションを展開している。公共機関および医療機関向けのソリューションにも定評があり、現在では「民需」「公共」「医療」の3分野を中心にSI事業を広く手掛ける。
 そんな同社のビジネスモデルは、かつてはフルスクラッチのシステム開発と、それに関連するハードウェア製品の販売が中心だった。しかし数年前から、クラウドやサブスクリプション形式を中心とするビジネスモデルへの転換を進めてきたという。
 「世の中のクラウド活用やDXの趨勢に対応していくために、かつてのスクラッチ開発とハードウェア中心のビジネスモデルから、パッケージ製品やクラウドサービスを主力とするビジネスへの転換を現在進めています」
 こう語るのは、WorkVision 執行役員 マーケティング統括部長 河西優司氏。かつて大半のシステム導入案件をスクラッチ開発で対応してきたところを、「パッケージ製品+アドオン開発」に方針転換し、さらに現在ではオンプレミスのパッケージ製品だけではなく、クラウドのSaaSサービスとして数々の業務アプリケーションを提供している。
 さらに2021年からはSaaSだけでなく、ITインフラの機能をクラウドサービスとして提供するIaaS型のサービスの提供にも乗り出した。その背景について、同社 経営企画部 企画・DX推進グループ 事務主任 牧田季憲氏は次のように説明する。
 「SaaSでは海外のクラウド基盤を利用していたのですが、クラウドにより深くコミットして自社のブランディングを強化するためには、自社製の独自クラウドサービスを打ち出す必要があると考えました。そこで自社の名前を冠した独自のIaaSサービスを新たに企画することになりました」

株式会社WorkVision
執行役員 マーケティング統括部長
河西 優司 氏

きめ細かなチューニングが可能な「NGEC」を採用

 当初は自社でデータセンターにサーバやネットワークなどの機器を設置して、一から独自のIaaSサービスを立ち上げることも検討した。しかし「それでは投資額がかなり大きくなってしまうため、ハードルが高すぎる」(牧田氏)との結論に至った。
 そこで、他社が既に提供している既存のクラウドサービスを活用したビジネスモデルを検討することになった。そこで真っ先に白羽の矢が立ったのが、アイネットが提供するマネージドクラウドサービス「Next Generation EASY Cloud(NGEC)」だった。
 「とある大手公共機関のお客さまのシステムを稼働させるためのクラウド基盤として、既にNGECを導入した実績がありました。そこでの評判がとても良かったため、今回立ち上げるIaaSサービスのクラウド基盤としても使えないか検討してみることにしました」(牧田氏)
 海外のメガクラウドと比較した場合、NGECはサービス提供元であるアイネットがインフラ運用だけでなく、さまざまな面できめ細かなサポートを提供する。従って少ない人員でも効率的に運用でき、かつニーズに応じたチューニングに柔軟に対応できる点が要件にマッチしたという。
 「IaaSサービスといっても、お客さまにIaaSのクラウドリソースをそのままお渡しするのではなく、弊社のパッケージ製品と組み合わせてサブスクリプション形式で提供する形態がほとんどです。従って、個々のお客さまのニーズに応じてインフラをチューニングする必要があるのですが、その点においてはメガクラウドサービスよりNGECの方がはるかに融通が効くと考えました」(牧田氏)
 こうして同社は、NGECを新たなIaaSサービスの基盤として採用することを決定。2021年6月より、「WorkVisionクラウド」として正式に提供を開始した。

株式会社WorkVision
経営企画部 企画・DX推進グループ 事務主任
牧田 季憲 氏

シンプルな使い勝手と高い自由度を備えたクラウド基盤

 WorkVisionクラウドは3種類あるNGECのサービスモデルのうち、ユーザーがホストサーバ環境を占有できる「Dedicatedモデル」をベースにしている。このモデルでは、アイネットのデータセンターで稼働する物理サーバ環境を丸ごと占有でき、その中で仮想リソースをどのように分割して利用するかもユーザーが自由に決めることができる。
 当初は物理リソースをどのように仮想リソースに割り振ればいいのか、またその際のライセンスの扱いをどうすればいいのか見当が付かず戸惑うこともあったが、アイネットの親身なサポートもあり無事サービス開始にこぎ着けることができたという。
 なおWorkVisionクラウドは先述のように、WorkVisionが開発・提供するパッケージ製品と組み合わせて提供されることが多い。同社ではパッケージ製品のほか、さまざまな業務アプリケーションをSaaSサービスとしても提供しているが、カスタマイズの自由度があまりないため、独自のチューニングやカスタマイズを必要とする案件ではWorkVisionクラウドにパッケージ製品を載せた上で、さらにアドオン開発を行って対応する。
 この場合、クラウド上に載るパッケージ製品の種類や規模はユーザーによって大きく異なるため、その都度ニーズに合わせて適切な種類・規模の仮想リソースを払い出す必要がある。その点NGECの管理コンソールは極めてシンプルで使い勝手に優れるため、仮想サーバリソースの払い出しや管理で苦労することは一切なく、使い勝手の点ではメガクラウドと比べても遜色ないという。
 また同社 マーケティング統括部 クラウドビジネス基盤管理グループ 参事 熊井洋平氏によれば、ネットワークリソースに関してはむしろメガクラウドより自由度が高いという。
 「NGECではデータセンターにルーターを持ち込んだり、ネットワークをかなり自由に設計できるため、お客さまの既存のネットワーク環境をそのままクラウドに移行できます。これは海外のメガクラウドにはない、NGECならではの大きなメリットだと思います」(熊井氏)

株式会社WorkVision
マーケティング統括部
クラウドビジネス
基盤管理グループ 参事
熊井 洋平 氏

アイネットのきめ細かな技術支援とサポート

 なおWorkVisionクラウドのユーザーから「動作が重くなった」「挙動が不安定になった」といったクレームが寄せられたことは、これまでほとんどないという。2021年6月にWorkVisionクラウドの提供を開始してから約1年半の間、クラウドインフラに起因する大きなトラブルはほとんど発生していないことから、同社ではNGECの安定性を極めて高く評価している。
 導入ユーザー数も順調に伸び続けており、2022年にはサービスを提供開始した2021年と比べ、約5倍もの勢いで新規ユーザーを獲得しているという。ユーザーの規模はさまざまで、小規模な仮想サーバ1台のみユーザーから、高スペックな仮想サーバを複数台まとめて導入する例まで多岐に渡る。ユーザーの業種・業態もさまざまで、民需と公共で半分ずつを分け合っているという。
 なお同社では現在、アイネットと毎月1回定例会を開催し、NGECに関する報告や情報交換を定期的に行っているほか、新規サービスを立ち上げる際などには都度「研修会」と呼ばれる場を設け、アイネットの技術者からWorkVisionのフィールドSEに対して、NGECのサービスや運用に関する情報提供を直接行っている。
 WorkVision マーケティング統括部 クラウドビジネス基盤管理グループ 担当部長 小林和人氏によれば、NGECの環境が稼働しているデータセンターを見学する機会もあり、同社のビジネスにとって非常にプラスに働いているという。
 「弊社の新入社員を毎年見学に連れていったり、お客さまを案内する機会をアイネットにいただいています。特に新規のお客さまの場合、データセンターの設備を直接その目で見てもらい安心感を持っていただいた上で商談につながったケースもあり、とても助かっています」
 また、WorkVision 経営企画部 企画・DX推進グループ 参事 橋本恵一氏は、もし何か問題が発生した場合や確認したいことが出てきた場合も、アイネットの担当者に直接連絡すれば即座に対応してくれるため「非常に安心して利用できる」と語った。
 「メガクラウドのサポート対応がときに杓子定規で融通が効かないのに対して、アイネットは担当者の方にきめ細かく柔軟に対応していただけるのでとても助かっています。今後もこうした手厚い支援を受けながら、WorkVisionクラウドのサービスメニューをより拡充していき、クラウドやサブスクリプションをベースにしたビジネスモデルをさらに強化していきたいと考えています」

株式会社WorkVision
マーケティング統括部
クラウドビジネス基盤管理グループ
担当部長
小林 和人 氏


株式会社WorkVision
経営企画部 企画・DX推進グループ
参事
橋本 恵一 氏

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