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導入事例

株式会社e電力ソリューションズ

導入企業
株式会社e電力ソリューションズ
https://e-denryoku.co.jp/
業種
情報処理サービス
導入サービス

ポイント

  • クラウド環境でシステムを集中管理
  • 要望に適うスペックの環境を構築・提供
  • 人的ネットワークを駆使して迅速かつきめ細かい対応

24時間365日対応が求められる電力システムの安定稼働を支える国産クラウド

 新電力事業者向けの需要管理システムをはじめ、電力業界向けにさまざまな製品・サービスを提供しているe電力ソリューションズは、自社システムのクラウド基盤としてアイネットの「Next Generation EASY Cloud®(NGEC)」を採用。アイネットのきめ細かな対応力に支えられ、顧客に簡単導入・充実サポートのクラウドサービスを提供するとともに、今後は販売パートナーとしての協業関係も深める。


新電力事業者向けの需給管理システムをクラウド基盤上で提供

 東京・港区に本社を構える株式会社e電力ソリューションズ(以下、e電力ソリューションズ)は、新電力事業者向けのソフトウェア製品および周辺システムの開発・提供を手掛けるソフトウェアベンダー。特に新電力事業において欠かせない「需給管理システム」の分野で豊富な実績を持ち、長きに渡って数多くの新電力事業者にシステムを提供している。そのほかにも新電力事業者向けの顧客管理システム(CIS)の開発・提供も手掛けるほか、近年では蓄電池や太陽光発電などクリーンエネルギー関連の事業にも力を入れている。
 なお、同社の主力製品である新電力向け需給管理業務システム「らくらく電力EX」は、かつてはオンプレミス環境に導入するパッケージソフトウェア製品として提供されていたが、現在ではクラウド基盤の上に載せた上で提供する形態が大半を占める。その理由について、同社 顧客サービス部 部長 江口香織氏は次のように説明する。
 「電力は24時間365日絶やさず供給し続けなくてはなりませんから、万が一のシステムトラブルにも即座に対応する必要があります。しかしオンプレミス環境でシステムが運用されていると、何か起こった際に場合によっては調査のために現地に足を運ぶ必要があり、即時対応が難しいこともあります。その点クラウド環境でシステムが集中管理できていれば、何かあった際もすぐに対応できます」
 加えて同社のサービスは、顧客ごとの要望にカスタマイズ開発で柔軟に応えられることを強みにしている。そのため、複数のユーザー間で同じ環境を共用するSaaS型のサービス提供形態よりも、各顧客のシステムをそれぞれ個別にIaaS基盤上で構築・運用する提供形態の方が圧倒的に多いという。
 「SaaS型のサービスも提供してはいますが、柔軟なカスタマイズ性を売りにしていることもあり、お客様ごとにカスタマイズした環境をIaaS上で運用する形態が大半を占めます。また長年に渡りこの分野のソリューションを手掛ける中で蓄積してきたノウハウや、お客様からいただいた要望を製品に反映し続けてきた結果、極めて優れた使い勝手を備えている点も多くのお客様から高く評価いただいています」(江口氏)
 さらには、競合他社の製品・サービスと比べてコストパフォーマンスに極めて優れる点も、特に新電力事業に新たに参入したばかりの事業者からは好評を博しており、数多くのユーザーから支持される要因の1つとなっている。

株式会社 e電力ソリューションズ
顧客サービス部
部長
江口 香織 氏

簡単導入・充実サポートの国産クラウドサービス「NGEC」を採用

 そんな同社の主力製品「らくらく電力EX」のユーザーの大半は、現在アイネットのマネージドクラウドサービス「Next Generation EASY Cloud(NGEC)」のクラウド基盤上で製品を稼働させている。クラウドサービスといえば、今日では海外のメガクラウドサービスが圧倒的なシェアを占めており、実際に海外のクラウド環境上でらくらく電力EXを稼働させているユーザーも少数ながらいるという。
 しかしe電力ソリューションズでは、顧客側から特に要望がない限り、NGEC上でらくらく電力EXを稼働させる運用形態を顧客に提案している。その理由について、江口氏は「海外のメガクラウドサービスを利用する場合、お客様が直接サービスを契約する必要があります。自社に情報システム部門をお持ちの大手事業者さんならともかく、一般的な新電力事業者さんは社内にITの専門家がいませんから、自社だけでこれらのクラウドを導入・運用するのは困難です。その点アイネットのNGECは導入ハード ルが極めて低いので、そうした事業者さんでも安心して導入できます」
 例えば、一般的なメガクラウドサービスを導入する場合は、自社のシステム規模に最も適したスペックを自社で正確に見積もる必要があり、そのためにはある程度高度なスキルや知見が求められる。しかしNGECの場合、アイネットに対して「こんなことがしたいので、それに適した環境が欲しい」と要望すれば、後はアイネット側でその要望に適うスペックの環境を構築して提供してくれる。
 また万が一問題が発生した際や、何か分からないことが出てきた場合も、メガクラウドサービスの場合は自社である程度問題を切り分けた上でサポート窓口に問い合わせる必要があり、その対応品質もまちまちなことが多い。しかしNGECの場合は、アイネットの営業担当者や技術担当者がe電力ソリューションズと密接に連携を取りながら、人的ネットワークを駆使して直接やりとりを行うため、迅速かつきめ細かい対応が可能となっている。
 こうした点を高く評価した結果、同社ではあえて海外のメガクラウドサービスではなく、国産クラウドサービスのNGECを自社製品のクラウド基盤として採用し続けているという。


きめ細かな人的支援に加え販売パートナーシップ締結も

 なおe電力ソリューションズは、その保守サービスの充実ぶりでも顧客から高い評価を受けており、顧客のシステムが正常に稼働しているか常時の監視対応や、顧客からの問い合わせに迅速に回答するなど、万が一問題が発生した場合には即座に対応できることを強みにしている。そんな同社の保守・サポート業務をスムーズに遂行する上でも、NGECは一役買っていると江口氏は話す。
 「アイネットの担当者は弊社の製品や業務知識にも通じていますから、こちらから何かご相談させていただく際もすぐに話が通じるのでとても助かっています。海外のメガクラウドサービスでは、ここまできめ細かな対応は恐らく望めないと思います」
 場合によっては、同社の顧客に対して提案や説明を行う際に、アイネットの担当者に同行してもらうこともあるという。例えば需給管理システムやCISといったシステムは、新電力事業者の顧客である電気契約者に関する情報を数多く管理しているため、個人情報保護の観点から強固なセキュリティ対策が求められる。そこでe電力ソリューションズが顧客に対してシステムのセキュリティ対策について説明を行う際、アイネット側から情報提供を受けたり、場合によっては顧客に対して直接説明を行ってもらうこともあるという。
 「アイネットは営業担当や技術担当の方も直接対面で丁寧に対応してくださるので、弊社の製品・サービスのお客様に対してとても高い安心をお届けできていると感じます」(江口氏)
 さらに同社は最近、こうした協力関係をさらにもう一歩進め、らくらく電力EXの販売パートナー契約をアイネットとの間で締結した。これにより、アイネットがらくらく電力EXを顧客に直接提案・販売できるようになった。江口氏は「この新たなパートナーシップ関係の意義はとても大きい」と語る。
 「弊社は技術力やサポート体制の面では非常に優れていると自負していますが、これまで営業の専任組織がなく、多くの事業者さんに製品の良さを知っていただく機会がなかなか作れませんでした。しかしこのたびパートナーシップ関係を結んだことで、アイネットの営業ネットワークを通じて弊社の製品をより多くの方々に知っていただけるようになり、早くもお客様の幅が広がってきています。


アイネットとの協業をばねに「エネルギーの総合サービス」を目指す

 現在同社は、これまで長らく主力製品として数多くのユーザーを獲得してきたらくらく電力EXに加え、CIS製品の開発・販売、さらには蓄電池や太陽光発電など、需給管理システム以外の製品・サービスの開発・販売にもより一層力を入れていく予定だ。特に現在着々と普及が進む太陽光発電や、国が補助金などを通じて普及を目指す蓄電池に関しては、これから新電力事業者がこれらの新技術を取り入れて事業をさらに発展させていけるよう、製品とシステムの両面から強力にバックアップしていくという。
 こうして需給管理システム以外の電力業界向けソリューションをさらに拡充していくことで、同社は将来的にはソフトウェアベンダーの枠を超えた「エネルギーの総合サービス企業」を目指すとしている。この将来構想を実現する上では、NGECのさらなる有効活用とアイネットとの協業体制の強化が鍵を握ると江口氏は話す。
 「協業を通じてより多くのお客様にリーチしやすくなったことで、今後は大手も含めた幅広いユーザーに弊社の製品・サービスとNGECをご提供し、お互いにWin-Winの関係を築いていければと考えています。またセミナーやイベントなどを共催するようなことも考えています。アイネットにはこれまでも本当に親切・丁寧に対応いただきましたので今後もぜひ充実した支援を継続していただきながら、ともにビジネスを成長させていきたいですね」 

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