東京・港区に本社を構える株式会社e電力ソリューションズ(以下、e電力ソリューションズ)は、新電力事業者向けのソフトウェア製品および周辺システムの開発・提供を手掛けるソフトウェアベンダー。特に新電力事業において欠かせない「需給管理システム」の分野で豊富な実績を持ち、長きに渡って数多くの新電力事業者にシステムを提供している。そのほかにも新電力事業者向けの顧客管理システム(CIS)の開発・提供も手掛けるほか、近年では蓄電池や太陽光発電などクリーンエネルギー関連の事業にも力を入れている。
なお、同社の主力製品である新電力向け需給管理業務システム「らくらく電力EX」は、かつてはオンプレミス環境に導入するパッケージソフトウェア製品として提供されていたが、現在ではクラウド基盤の上に載せた上で提供する形態が大半を占める。その理由について、同社 顧客サービス部 部長 江口香織氏は次のように説明する。
「電力は24時間365日絶やさず供給し続けなくてはなりませんから、万が一のシステムトラブルにも即座に対応する必要があります。しかしオンプレミス環境でシステムが運用されていると、何か起こった際に場合によっては調査のために現地に足を運ぶ必要があり、即時対応が難しいこともあります。その点クラウド環境でシステムが集中管理できていれば、何かあった際もすぐに対応できます」
加えて同社のサービスは、顧客ごとの要望にカスタマイズ開発で柔軟に応えられることを強みにしている。そのため、複数のユーザー間で同じ環境を共用するSaaS型のサービス提供形態よりも、各顧客のシステムをそれぞれ個別にIaaS基盤上で構築・運用する提供形態の方が圧倒的に多いという。
「SaaS型のサービスも提供してはいますが、柔軟なカスタマイズ性を売りにしていることもあり、お客様ごとにカスタマイズした環境をIaaS上で運用する形態が大半を占めます。また長年に渡りこの分野のソリューションを手掛ける中で蓄積してきたノウハウや、お客様からいただいた要望を製品に反映し続けてきた結果、極めて優れた使い勝手を備えている点も多くのお客様から高く評価いただいています」(江口氏)
さらには、競合他社の製品・サービスと比べてコストパフォーマンスに極めて優れる点も、特に新電力事業に新たに参入したばかりの事業者からは好評を博しており、数多くのユーザーから支持される要因の1つとなっている。